« 真宗カウンセリング研究会 創立50周年の集い | トップページ | 学習発表会 »

映画と和泉式部の墓

  人生でなにがおころうと、あいらかわずのシネマディクトである。

 さすがに毎日とはいかないが、2日に1度は映画館で映画をみている計算だ。1度に2本見ることにも多いので、通う回数はもう少し少なくなるが、一ケ月に10日は宿泊や出張法座があることを差し引くとかなりの頻度である。

 当然、映画の日や、ネット割引、会員などを利用して、少しでも安く見ることに腐心している。だから、基本的に900円か1000円で、しかも鑑賞ポイントがつく映画館に通う。

 14日は、TOHO系の映画館が1000円になる。だから、昨日は、メジャーな映画を2本観た。

  まずは、 ブラピが主演した『マネー・ボール』、オークランド・アスレチックスのGM、ビリー・ビーンによる弱小貧乏球団が、カンと経験だよりのスカウトから、革新的なデータ重視のマネジメントによる球団の意識改革の格闘を描く伝記ドラマ。日本では、なかなかGM制度が定着しないが、編成と、采配をきっちり分業するアメリカらしい。監督役がフィリップ・シーモア・ホフマンだったのが驚いた。ちょうど、イチロー旋風のア・リーグ、西地区なので、相手方にもけっこう知っているチームや選手が出てきたので、その点でも馴染みやすいが、権利の都合なのか、西地区のカードはなぜか少なく、イチローも、ブラピが眺めるテレビ画面に一瞬映るだけだ。ただし、メンツのわりに、淡々と処理されて、盛り上がりにかける気がした。

  もう一本は、三谷幸喜監督の『ステキな金縛り』。こちらは文句なくて楽しいコメディーで、飽きることはない。ただしー、別に映画館に行かなくても、DVDでも、テレビ放映でも十分に楽しめる種類のもの。

Img_6469 火曜日で、男性サービス・デーを設けてる映画館に寄った。京都で、男性割引があるのはここだけだ。新京極と寺町の間にある蛸薬師の駐輪場に自転車を留めた。目の前は浄土宗西山深草派の総本山、誓願寺だ。

 シネコンやアート系のきれいな映画館が増える中で、ここはイスも狭くて古い。よく言えば、レトロな雰囲気だ。

 低予算のインデーィズ系ながら、アカデミーの作品賞、主演女優賞、助演男優賞などの4部門にノミネートされた『ウィンターズ・ボーン』を見る。古きよき時代、アメリカ東部の田舎町というと、ステレオタイプ的に称讃される雰囲気あるけれど、本作は、アメリカの田舎の恐ろしい因習と、隠された暗部、そして救いようのない貧しさが前面に出ていて、トーンも、ストーリーも、そして荒れ果てた寂寞とした風景描写も、どれをとっても寒々しい気持ちにさせられる1本。しかも、暗示された結末も、寒々しくも恐ろしいものだけれども、逆に、どんな状況にあっても、人は前を向いて歩いていくしかないというメッセージを感じなくもないかもね。カントリーの原型になった素朴な音楽はステキです。映画の題は、日本語にするとけっして伝わりません。ボーンは生まれではなくて、Winter's Bone。

Img_6468  劇場の並びに誠心院というお寺の墓所がある。門が開いていて、正面に立派な墓石がある。覗くと、和泉式部の墓だという。50年京都に住んでいたのに、気付かなかったなー。そういえば、誓願寺がすぐそこにあるのも、ゆかりがあるからだろうか。

 久しぶりに映画のことを書いたが、最後は少し脱線した。

|

« 真宗カウンセリング研究会 創立50周年の集い | トップページ | 学習発表会 »

京都」カテゴリの記事

映画(アメリカ・その他)」カテゴリの記事