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花梨

Img_3241_2 高山法座の昼休み。

 昼食後、次の法話まで30分ほどあったので、F家の裏を流れる宮川の土手におりて、川沿いを散策した。

 朝方、山沿いは深い霧がかかっていたが、いまは青空だ。この時期は、雪になることもあるが、今年は温かい。Img_3250それでも、冷気で張りつめた空気は、都会とは違う。

 京都から名古屋経由で高山まで、川沿いを列車が走る。最初、木曽川から始まり、それを遡ると飛騨川になるのだが、川の流れは進行方向とは逆で、太平Img_3252洋へと流れている。下呂あたりでは、まだ太平洋側に流れているのだが、高山に入ると川の流れが反対にって、日本海側へと流れていくのである。分水嶺を境に、川の流れが変わるのが体感出来るのが、面白い。F家の前に流れる宮川は、富山県に入って神通川となる。

 ここの地名は、三川という字だか、その名の通り、この宮川にアルプスからの冷たい清流が流Img_3259れ込んでくる。川がT字型になっている合流点で、流れは急だ。

 F家のお隣の空き地には、3本の木に、それぞれ異なる果実が実っていた。杏(あんず)と、柿と、花梨の実が並んでいる。柿はたわわに実っているが、花梨はほとんど落下していた。

Img_3264 きれいなものをひとつ拾って帰る。

 「お風呂に入れて、今夜はカリン風呂にします」と、Rちゃんが行ったので、彼女に上げた。

 いま、彼女は、大学の卒業製作展で忙しいのだが、春からの就職も決まり、当分は、法座の参加もままならないと参加してくれた。その彼女が、母に連れられて高山法座に初参加したのは、平成7年12月のことだ。一夜あけると、かなりの積雪となって、一緒に雪だるまを造ったことを思い出す。ぼくにとっても、初めての高山でのご法座だった。まだ東海支部と合同でひとつの支部だったころで、まだほとんどが未信者で、頭を抱えながらのご聴聞だった。

 ちょうど15年前の12月。ということは、彼女は小学校の1年生だった。いまのナナホの歳である。それが、すっかりきれいなお嬢さんになって、4月には社会人として巣立っていく。一方、その時ご一緒に列車に乗った日高支部の谷本瀧雄さんは、すでにお亡くなりになった。法座会場だったH家も火事で全焼して、跡形もない。

 何も変わらないと錯覚しているが、念々刻々、まさに無常なのだ。

 

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