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『ザ・ローリング・ストーンズ シャイン・ア・ライト』

 ストーンズの最新映画の封切りに合わせて、1週間の限定でのレイトショーで、ザ・ローリング・ストーンズ シャイン・ア・ライト(原題「SHINE A LIGHT」)が、京都シネマでアンコール上映された。ザ・ローリング・ストーンズの魅力がたっぷり味わえる贅沢な音楽ドキュメンタリーだ。

 仕事が立て込んでいたので、無理だろうなと諦めていたけれど、名作の誉れ高い1本。早めに夕食をすませて、最終日に滑り込んだ。お盆休みの金曜日の夜とあって、それなりの客の入りだ。

Shinealight_01

 2006年。ニューヨークのビーコンシアターでのライブ・ドキュメンタリーだか、小規模な会場ならではの臨場感が、なんとも素晴らしい。

  その監督は、巨匠、マーティン・スコセッシ。撮影やカメラも、アカデミー賞受賞者が名を連ねるプロの仕事。18台のカメラで、魅力をタップリと伝えている。

  冒頭は、ライブまでのメイキング風の映像。ライブ開始直前まで、決まらないセット、リストに、ヤキモキするスコセッシの姿が浮かび上がる。

そして、クリントン大統領一家が、ストーンズを激励にくる。アーナキーで、反体制的なアイコンだったのは過去の遺物。いまや、アメリカ大統領自らが、彼らの前説で、紹介MCを行なうのだから、時代は変わった。

  最初は、舞台裏も写すメイキングの映像なのかと思ったが、ライブが始まると一転。

  1曲目の「JAMPIN' JACK FLASH」から、ラストの「Satisfaction」までCadillacrecords_01、(映画自体は、タイトル曲の「SHINE A LIGHT」(光を照らせ、ということだよね)で終わる)、時折、クリスティーナ・アギレラやバディ・ガイ(この人がよかった。『キャデラック・レコード』という映画には、若き日のストーンズが登場する。グループ名のもともなっているチェスレベルのアーティスだったのでリスペクトされているんだろう)などのゲストの共演もいいけれど、やはり、ストーンズを中心に、ライブの構成も、映画の映像も、直球勝負だ。

  途中で幾つも過去の貴重なインタビューシーンが挿入されているが、デビュー直後や、2度目のアメリカツアー中、さらに、逮捕、収監された後のものなど最小限に押さえながらも、終始一貫した流れを作り出して、いまのストーンズを浮かびあがっている構成はうまくて、さすが。

  とにかく、還暦過ぎたミック・ジャガーが、超かっこーよすぎる。歌いまく、踊りまくり、ステージ狭しと走り回っても、そのパワーは一向に衰える様子がない。体型といい、ある意味で、驚異。一方で、キース・リチャーズのシワを刻んだ深い顔と、渋い仕種とがブレンドされて、なんともいい塩梅。

   きっと、この得体のしれないかっこよさが、rock'n'rollの本質じゃないかなと、思った次第。

   あまりストーンズに詳しくないぼくのようなものでも、ストーンズが満喫できる1本。

  余談ながら、Manu.さんのブログにも、この映画が話題になっていたので、ちょっとご紹介を。  http://manu.moe-nifty.com/manu/2010/05/the-rolling-sto.html

  劇場上映用の録音、音響なので、 DVDとは言わずに、臨場感が味わえる劇場ももいいですよ…(もうしばらくないかなー)。

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コメント

話題にはしてますが、まだ「シャイン・ア・ライト」は未観なんですよ…
アンコール上映してたとは知らなかった。

>ストーンズの最新映画の封切りに合わせて、
これって武道館で1日だけ上映されるやつのことですかね。
これも観たいんだけど、それこそ世界中からチケット争奪があるとか…

その分の予算で、「シャイン・ア・ライト」のDVD買ってもお釣が来るだろうしねぇ。

投稿: MANU. | 2010年8月15日 (日) 22:56

 ハイ、話題にはなってたので、ちょっと拝借。
 最新作は、京都の場合は、京都シネマで20日まで、1週間(レイトの1回)だけ上映される、今年造られたドキュメント映画です。ストーンズ・イン・エグザイル ~「メイン・ストリートのならず者」の真実
 http://www.webdice.jp/stonesinexile/

投稿: かりもん | 2010年8月16日 (月) 00:11

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