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還相のお働き

 高山に到着するなり受けた同人の訃報に驚いたが、その娘さんより、「母の遺影と一緒に、会館にお参りしたい」と連絡があった。亡くなられたAさんのお子さん全員と、お孫さんを代表して子供大会に参加してくれていたMちゃんもお参り。遺影を飾り、偈文をあげて、短いご法話では、故人の思い出に触れながら、無常の身ということと、還相の働きに促されて、ぜひご聴聞くださいとのお勧め。皆さん、日曜学校や子供大会でのご縁があるので、勤行やお念仏の声がはっきりと聞こえて来るのがうれしかった。ご法話の間も、孫のMさんは、ずっと泣いていた。

 そのあと、亡くなられた前後の様子を窺ったり、お子さんたちの思い出を窺った。亡くなる1ケ月ぐらい前、まだ意識のあるうちにと、飛行機に乗せて、ご法を伝えてくれた姉に会にいくと、高齢のお姉さんがずーとご法の話だったこと。その1週間後には、(娘さんが)ぜひとも今回の永代経にお参りして、母を連れて亡くなった父の法名軸の記載したいと、お参りしてくださったこと。さらに、急変で、意識がなくり、病院に向かう救急車の中で、ずっと手を握り、お念仏をすることができたこと。さらには、家族葬のつもりが、多くの方がお参りくださり、華光の同行方も参列くださったこともうれしく、さらには、高齢で参列されなかたったお姉さんからは、「お浄土に還れてよかったね」と、お祝いのお花が届いたこと。そして、会館だけには、兄弟(子供)が揃ってお参りにいくようにと、亡き母に押し出されるように、今日のお参りがあったことなどを、口々に仰ってくださった。

 お話を聞いていると、最後は、認知症で、わかりづらくなっているのに、なぜか家族が動いて、この世でなすことをやりとげて、そして静かにお浄土に還っていかれた。さらに、さっそく、還相回向の身となって、家族を動かし、今日の仏縁を結んだくださっていることを痛感させられて、こちらも有り難かった。華光誌講読も継続くださることとで、無常を逆縁として、仏法聴聞のご縁が深まることであろう。

 遺影も笑顔ならば、遺族の皆さんの顔にも、悲しみだけでなく、どこかしら母の往生に安心し、誇らしく慕う様子が窺えた。まだ亡くなってまだ4日目だったが、遺影と共に、皆さんと笑顔で記念撮影をしてお別れした。

 

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