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興正派鹿児島教区法中研修会

 金沢での法座のあと、日曜学校の同窓会に出て、翌日は鹿児島へ。

 連れ合いの関係から、ご縁が出来て、真宗興正派の鹿児島教区の僧侶の研修会にお招きいただく。担当者が、連れ合いの大学院でお世話になっている方。でも、その初めは、興正派のご縁で、伊藤康善先生の『仏敵』を購入にこられたのである。いまから、6年ほど前の話。その時、ぼく以外は留守で、たまたま上の子の幼稚園バスのお迎えがあった。まだ年少で、お迎えがないとバスは出られないので、みんなに迷惑をかける。ほんの10分ほどだが、慌てて出ねばならない。しかたないので、初対面の彼に、「あなた、悪い人に見えないので、しばらく留守番しておいてね。電話がかかっても無視していいから」と頼んで、大急ぎで待ち合わせ場所に行ったのてある。まあ、たのむ方もたのむ方である。それが、不思議と連れ合いがお世話になり、それ以外にも、ゼミの前後の個性的な華光同人がいて、今回の縁となったのでのある。

Img_0745_2 鹿児島を訪れるのは、今回が3回目だ。前2回は、華光会の聞法旅行で「かくれ念仏」の遺跡を巡拜したときである。でも、それは市内のこと。よく考えたら奄美大島にも2度、夏休みに遊びに行っている。だから鹿児島県は6回目の訪問となるなー。飛行機なら、たった1時10分。でも、京都から伊丹が時間がかかる。間悪く、名神集中工事で、京都南ICが閉鎖中で、リムジンパスが迂回している。用心して、早めに出発したので、飛行機に乗るまでに2倍は必要だった。Img_0759_2

 京都は晴天だったのに、こちらは小雨。お迎えの先生方と、昼を済ませて、別院へ。鹿児島の中心街になって、空港からは40分ほどだった。

 鹿児島の同人も二人が特別に参加以外は、鹿児島の真宗興正派のご住職や副住職が中心のなで、みんな黒の布袍姿だ。25名ほどの参加があった。Img_0753

 前夜には、少しだけ教案は用意したが、あとはその場の雰囲気を大切にしながら、行き当たりで進むつもりでいた。「布教活動における真宗カウンセリングの実際」という演題を挙げたので実習もする予定だった。それには、参加の皆さんが、どれだけ真宗カウンセリングに関心があるのかも不明なので、そのあたりも確かめたかった。ただ、導入だけは、華光会やImg_0756伊藤康善先生のことに触れる予定だった。

 真宗興正派の伊藤先生のこと。『仏敵』、華光会の創立の経緯にしても、もともとは興正派の建物(当時は華園会館)とも、関連してる。そう考えると、真宗カウンセリングの誕生のもとだって、ある意味、ここから始まっていると言ってもいい。 

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 ただ、講義だけなら、退屈だろ。ぼくだって、その場の雰囲気が楽しめる、研修や実習の方が、自分を発揮できる。休憩場でお茶を飲んだのをきっかけに、こちらに会場を移して、車座に座って、気持ちをのチャックイン。質問が出てたことに答えて即興の演習やゲームをふたつ。これは面白しろかった。あとは3名組での如是我聞ゲーム。最後まで聴き、そしてなるべく正確に、気持ちの部分を明確化して返していく、その際、自分の意見や思いは交えないという学習法である。Img_0757

 皆さん、熱心に取り組んだくださり、ぼくも楽しかった。小宗派ならではの相互の親密感、結束力の強さが、打ち解けた雰囲気となっていた。その日は暑い1日だったが、場所を移したら、窓が開き、入り口が開いて、急に風通しがよくなってきた。寺院での真宗カウンセリングを導入するひとつは、これまでの長年の澱んだ檀家制度や寺院の体質から、少しでも僧侶と門徒さんの間の風通しがよくなること、相談や発言のしやすい開かれたお寺に生まれる変わることを目指しているのだがら、これはひとつの象徴的な雰囲気がした。

 あっという間に4時間は終了。華光同人のお二人の見送りに、玄関に出ると、ひとりの老Img_0758が、話しかけられた。

 「実は、昔、お父様に、私のお寺に布教に来てもらったことがあるんです。帰りは大型台風とかち合ってたいへんだったんです。妻も、伊藤先生のお隣のお寺から嫁に来ていてて、私も、学生時代は華光の信仰活動に参加していたんです。もちろん、いまでも、仏敵も、華光誌ももってます。そうそう、伊藤先生や増井先生、そしてT先生たちと、本山で撮影した写真もありますよ」と、父のことを尋ね、懐かしそうに話しかけてこられた。ああー、その写真って、『華のひかり』にでている、「龍象火を吐きし頃」という例のやつだ。この方も、まさか華光の話がでるなんて想像されておられなかったようだ。それより、鹿児島で、伊藤先生当時の、60年以上前の華光同人に会うなんて、ぼくの方が驚いた。やっぱり、興正派のご縁があるんだなー。

 もちろん、別院には、『仏敵』を寄贈しておいた。(つづく)

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