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SLに乗って…

Img_0535 3日間の法座の翌日にしては、元気。昼から、義父母と、子どもをつれて、近所の梅小路公園へ出かけた。

 ツツジが満開。蝶々も飛んでいる。子どもの日の割には、特にイベントもなく、それほどの混雑でもない。日差しが強くて、木陰や人工の小川、水辺で、みんな、お弁当を広げている。Img_0477

 今日は、何度も園内をSLが行き来する。休日で、ピストン運転をしているのだ。ナナが、どうしても、乗りたいといいだした。日頃、散歩Img_0478でくる公園(会館から歩いて20分弱)なのだが、見るばかりでぼくも乗ったことがない。いまいる場所から、乗車口は反対側だったが、連れて行くことにした。今日は、歩くだけで、汗ばむ。4月下旬は、天候も不順で、気温もなかなかあがらず、コタツを片づけたのが、永代経の前日。それが、一気に初夏のこの陽気だ。Img_0525

 ところが、せっかく来たのに、SLに乗車するには、蒸気機関車館の入場料も必要だという。義父母の帰りの時間も迫っている。あまり時間がなかったので迷った。でも、せっかく暑い中を歩いてきたので、ナナと二人で入館することにした。それというのも、料金が安いのが魅力だったしね。むかーし、日曜学Img_0498校の遠足で引率して以来だなー。旧二条駅の駅舎が、入り口になっている。ちょっと、旧華光会館にも様子が似てなくもない。

 さいわい、ドンドンと折り返し運転をしてImg_0501いるので、それほどの待ち時間もなく、すぐに乗車できた。大きな汽笛や煙に、ナナは驚いていた。ほんの短時間でも、喜んでいた。それより、大人のぼくの方が、懐かしくてうれしいかったかもしれない。

Img_0486 ここは、日本で唯一、常時、動態状態のSLが展示されている施設なのだか、近すぎImg_0504るので、滅多なとでは訪れない。もっもと、いまは水族館建設問題で揺れている。

 少しだけ、機関車館も覗くことにした。 

運転席に座ったナナが、「ふるいなー。ボロボロや。真っ黒だし…」と言っている。後ろImg_0518に回ると、「大正15年製造」とあった。もう、84年前だ。

 SLの線路の横では、現役の在来線が走り、その向こうには新幹線も走っている。静かに、役割を終えた機関車たちが、歴史的な遺品として展示されている。Img_0516

 この年月、いろいろな感慨が浮かんできた

Img_0499 わが家には、大正14年生れの父が、まだ現役で活躍。頭が下る。同時に、なんとも言えない思いが去来する。

 しかも、今日は連れ合いの両親と一緒である。

 長らく体調を崩していた広島の義父が、義母と共にお参りしてくれた。大好きなアルコールをやっと止Img_0512めて、静養中なのだが、それでもかなりお参りしてくた。久しぶりの会館は、ずいぶん顔ぶれが変わったという。以前は、年配の女性が多かったが、いまは、中年の男性が増えたのではないかと。たしかにそうだ。今回は、仏青が担当ということで、20代、30代の人達が多かったが、やはり、いまは、ぼくと同世代の40代~Img_0520_350代の男性が目につく。上と下に挟まれて、仕事でも、家庭でも、なにかとしんどい世代の人たちである。

 その義父母が、お別れに同人を見送りながら、「いつも、お世話になってます。これからも娘をよろしくたのしみます」と、頭を下げていた。こちらは老いたり、病気だったりの、両親を心配しているつもりだが、それ以上に、子どもを見守って下さっている。親心はほんとうに尊いなー。

 予定もしていなかったSLに乗り、予想もしていない親のご恩を少し思わされた。

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