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冷たい雨

 『和讃』作業がつづく。

 5校目となると、かなり作業にもなれてきたが、いまだに課題がある。普通の書物とは違って、表組み、横組、図表、文字の大小など、いろいろと変化があって、少し動かしただけで、前校まで問題がなかったところまでおかしくなる。行間が狭くなってきたり、横組が少しズレたり、罫線がはみ出したり…。頭が揃っていないところ、句読点が揃っていないところ、これで責了にするには、ちょっと無理なようだ。

 気分転換に、1本だけ映画。1日(1000円の日なので)、大手の映画館へ。山田洋次の『おとうと』を観る。これが泣けた。競爭社会に破れたはみ出しもの、困りもののおとうとへの、母親のような姉の慈愛がすこぶる温かい。

 自転車で出かけのに、劇場を出ると細かな雨になっていた。すぐに帰る予定だったが、雨宿りをかねて、カフェでランチをすることにした。京都三条にあるパーク・カフェに入る。だいImg_8005たい、MOVIXのときは、ここかコチ・カフェにする。ここのワンプレートのパスタはなかなかいける。アフターに飲むillyのコーヒーも好みだ。珍しく他に客もなかったので、本を読んだり、日記を書いたりしたけれど、雨はやみそうにない。それどころか、逆に強くふっている。今日の和讃のノルマもあるので、雨中を自転車で走ることにした。天気予報で、あらかじめレイコートの用意はしていたが、雪国なら雪になっているだろう。ずいぶん、冷たい、大粒の雨が叩きつけて、すっかり手足は冷えきった。モタモタ走ると30分ほどかかるので、自転車を急がす。五条通りで信号待ち。青信号に変わり即横断。すると止まっている車の横から、猛スピードで車が飛び出してきて、ぼくの目の前を横切った。完全な信号無視だ。レイコートで視界が悪かったので、かなり驚いた。こんなときは、しばらくしてからドキドキしてくる。これまででも、いちばん危なかったかったかしれない。事故に遭うにしても、命を落とすときも、ほんの紙一重。こっちの都合なんてお構いなしだと思うと、ゾッーとする。でも、すぐにまた忘れて能天気に暮らしだけだ。

 でも、不思議と、寒かったり、怖かったりしたわりに心までは寒くない。

  仕事も捗って、この調子なら、約束通り、明日の昼には渡せそうだ。

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