一瞬の悲劇
わが家の画伯が、注文を受けた絵を搬入に出かけた。
大阪府枚方市にある幼稚園の校舎正面に飾る作品の注文だ。
大きなもので、大作は3作品目になるか。
修士論文と口述試験、そして博士課程の試験の合間に、書き上げたものに、立派な額が入ってきたのだ。これに、タイトルのプレートがついて、なかなか大したもの。
その幼稚園で、「子どもさんにと」ケーキをもらってきて、冷蔵庫へ。夕食の後で食べることになった。食事が終わり、しばらくナナを膝に短い絵本を読んで、「はい、おわり」。さて、と思った数秒後のことである。台所から、ナナの「アアアアア」の絶叫と、「エエエエエ、なにしてんの!」という、ゆうこの声が…。
「どうした?」。さっきまで一緒にいたナナがどうして、冷蔵庫の前に? どう考えても、悪い予感しかよぎらない。カンロも、ぼくも現場に急行。
そして、そこで見たものは……
「アアアアアー」と、家族中の落胆の叫びが、台所にこだまする。
わが家の一大事に、すぐにデジカメをもって取材。もちろん、今夜のブログネタである。
ものの見事にひっくり返ったケーキを、慎重に起してみると、おお、部屋の隅のゴキブリ退治用のエサ(右上の白いプラ)が、飾りに付けているぞ。
彼女にしたら、お手伝いして、早く食べたかったのだろうが、誰も頼みもしていないのに、勝手に冷蔵庫から取り出して、この結果を迎えたのだった。
さあ、これからたいへんだ。おこられるわ、悲しいわ、びっくりしたわで、彼女も泣く、泣く、泣くの号泣大会。
それでも、わが家は、不屈の精神。こんなことでは負けないぞー。
きれいなところだけ取って、一口ずつ食べたことはいうまでもない。
しかも、けっこうおいしかった。
あんなに泣いていたナナも、すっかり機嫌が直り、すぐにはしゃぎ回って、悪さをしている。「ちょっとは反省しなさい」と言いたいところだが、ここが彼女のいいところ。覆水盆に返らずで、もう済んだことをいくら嘆き、悲しんでも、戻らないもの。それより、過去に囚われるより、いまを生きたほうがいい。子どものほうが生きる知恵がある。それに引き換え、ぼくたち大人はどうか。過ぎ去った出来事を嘆き続けて、淀みまくっているのなー。なんか教えられる。
それにしても、無常は一瞬だなとも実感。
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コメント
さすが画伯、いつ見てもステキな絵ばかりですね。
悲惨でしたね・・・。
色使いが綺麗でウキウキします。
それとは対照的な床・・・。そしてケーキ。
それにしても
ななちゃんも良かれと思ってしたことが思わぬ大事態
を引き起こしてしまいびっくりしたでしょうね。
息子が小さい頃色々やらかした事を思い出しました。
そそっかしくて絶対に失敗するんちゃうか・・・と
思った通りにやらかす子でしたから・・・(笑)
私はまだ今のところ「イイ気分」継続中です
投稿: 蓮華 | 2010年2月25日 (木) 16:15
蓮華さん>ありがとう。いや、たいへんでしたが、どこかマンガみたいで、面白かったもしたなー。
ねこ丸さん>気にってもらってありかとう。
保育園は仮庁舎で狭くて、窓側も使わないとダメという理由だったけどね。
それにしても、妙に温かいね。反対に体調壊しそう。
東海支部では、久しぶりにお会いできるかなー。
投稿: まとめてbyかりもん | 2010年2月26日 (金) 01:15