クリスマスケーキ
「メリー、クリスマス。今日は、クリスマスイブです」。
朝、車のエンジンをかけるとカーナビの第一声。最初に車を動かす時に、必ず「今日は何月何日、○○の日です」というのだか、今日は、日時をいわずに、そんなあいさつをしやがった。
当然だか、わが家には、イブも、クリスマスもない。ぼくの子供の時からそうだが、可哀相だと思ってくれた隣のおばさん(同人です)が、ペコちゃんのクリスマスケーキや、クツ型のお菓子をプレゼントしてもらったことを鮮明に覚えている。7、8歳(もっと小さいかな)の時のことなのに、そのヴィジョンが鮮やかに浮かぶところをみると、子ども心に、わが家にクリスマスはない」と理解しながらも、やはり寂しかったのだろう。だから、うれしかったのが、その時の映像が浮かんで来る。でも、父が、ちょっと怒ったことも記憶にある。まあ、昔は、それでもよかった。その前後におもちつきがあったし、その分、お正月のプレゼントやお年玉が楽しみだった。
とはいえ、今の世相では、わが子をみていると、ちょっと可哀相だ。年々、派手な一般行事として行なわれているし、子どもが観るアニメはサザエさんも、ドラえもんも、しんちゃんも、たまごっちも、すべてクリスマス特集だ。保育園でも、プレゼントの話題がでる。それなのに、なぜ、我が家ではないのか?
七が保育園の送迎中、「お父ちゃん、サンタさんに手紙を書くわ。プレゼントこないもんなー」と、寂しそうにいっていた。「うーん、七ちゃん、住所わかってるの? きっとサンタさんは、困っているお家や、寂しい子のところにプレゼントもっていくので、七ちゃんのところは、お正月になるやろなー」と、お年玉がわりにプレゼントのことを話したが、ピンと来ていない様子。まあ、上の子には、幼稚園時代から、「お寺なのでサンタさんが来なんだって」と、友達に話しているようだが、どこか寂しそう。
信仰的にも、商業的に、積極的にキャンペーンに乗る気はない。でも、小学校からも電話がかかってきて、「クラスでクリスマス会をしますが、参加されますか」。まあ、そこまで目くじら立てて拒否する気持ちもない。
それが、ある同人の方(いつもお心遣いありがとうごさいます)が、お歳暮と合わせて、子どもには、クリスマスケーキをプレゼントしてくださった。持って帰宅した時の子どもたちのうれしそうな笑顔。「はじめてやな、お父ちゃん!」と、あきらめているはずの10歳の女の子まで、うれしそうだ。まあ、もらったものは別に食べないということはない。普通に食べるだけだが、それでも喜んでいた。なんのことはない。みんな、クリスマスなんてどうでもよくて、ただそんな雰囲気の中で、ケーキやプレゼントがほしいだけの話。
しかし、慣れないものを食したせいか、二人とも、食べ終わる前に、「気分悪くなってきたなー」と、少し残した。ミルクやクリームにアレルギーがあるのだ。まあ、ほどほどでいいということで…。
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