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お盆のミニ家庭法座

 もうお盆休みにはいったのに、今日も朝から雨だ。この時期に台風の影響とは、今年は太平洋高気圧がかなり弱いのだろう。

 雨のなか近所のお盆参りが3軒。

 そのうち一軒が、同人の家庭。故人のきょうだい方にもぜひご縁にあってほしいと、ミニ家庭法座を計画された。例年、法事並みに丁寧な法要をされて、親戚も集まってこられるので、短めでも法話をし、少しは感想なども聞いてきたが、「けっこうなご法話でした」で終わって、もう一歩が進まない。

 もともとは、ご主人が亡くなった時に、文化教室の関係で、小学校から日曜学校や子供大会に参加していた息子さんの影響で、わざわざお寺を移ってまで、華光会館とご縁を結んでくださった。実は、亡くなる前に、息子さんの様子を見て、ご主人が、「華光にお参りしたい。連れていってほしい」と、奥様に頼まれたそうだ。しかし、その時は、よく華光のことも理解できず、実現しなかったことを、残念がっておられた。うまくいくと、たとえ1~2回程度でも、ご縁を合えたかもしれないのだ。
 お葬式を引き受けるについては、「ぜひ奥様も聞法してください」お願いしたが、それまで、まったくご聴聞されたことがなく、普通のお寺程度だと思っておられた。それが、聞薫習(もんくんじゅう)で、今では、ご聴聞の要を喜ばれるようにまでになられたのだ。

 そうなると、ご主人が果たせなかった願いを、きょうだい方に伝えたい。そして、もう一歩出てご聴聞してもらいたいと、親戚だけでなく、華光の同人のお友達も2名誘って、ミニ法座を提案してくださった。現実は、そう簡単にはいかないだろう。しかし、このお気持ちだけでも、とても有り難いことなので、喜んで引き受けることにした。

 勤行のあと、40分ほど子供向けのようなテーマで(表現は大人向けに)法話した。そのあと、座談会風に進んだ。華光同人が、真宗に出会ったご縁を話されたり、ぼくもなるべく平易なことばで、元気な生きているうちに、阿弥陀様に出会う、ほんとうの心の親に出会って、後生の行き先をハッキリさせてもらうことの大切さを、子供の聖典の「三角の図」などを使ってお話したりもした。

 熱心に聞いてくださったし、喜んでくださってはいるのはわかる。一般の、法事や葬式中心のご法話ではないことも、理解してくださっているようだ。しかしである。自分の問題となると、ぜんぜんピンと来ておられないことは、そのあとの話し合いでもわかった。高齢の方もおられて、いままでの真宗とのご縁が、そうそうには変わりそうにもない。しかし、これもまたご縁だ。当家の奥様のように、いつ縁が催してくるかわからないのだから、たとえいまは、種まきであっても、しっかり育ってもらうしかない。

 その意味では、単なる法事ではなく、こういう機会を提案してくださった彼女のこころは、いつかきっと伝わるような気がする。そしてそのこころを通じて、私の南無阿弥陀仏さまと必ず出会ってほしいと願うのである。

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コメント

南無阿弥陀仏 かりもん師のお言葉を聞き、菩提心も阿弥陀さまのお働きと味わっております。この稜のどこをどうみても、仏になりたいとか、後生救われたいとか願う心はない。南無阿弥陀仏と呼ばせていただだけるところまでお育て上げ頂いたことを、よくよく思えば常に阿弥陀さまから願われている凡夫であると信知させられます。ありがとうございました。南無阿弥陀仏 合掌

投稿: 稜 | 2009年8月10日 (月) 00:13

稜さん、そうですよね。私の方には、まったく用事がないところまで、不思議にも、お聞かせに預かったことを有り難く思います。
 ところで、大雨は大丈夫でしょうか。兵庫県北部、朝来市や日高町でも、被害が出ているニュースを見ました。京都も、旅行し北部で、かなりの大雨だった様子。前の台風のことも、まだ記憶に新しいので心配しています。

投稿: かりもん | 2009年8月10日 (月) 18:26

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