姫路の旅
一昨年から、まだ、みんなが元気なうちに、小さな子供たちと、父母が一緒に、年に一度は、こんな機会をもとうといことで、1泊の旅行を始めました。今年が3回目。
一昨年の同じ感想なんですが、ぼくの中 で同じ旅をすることで、両親の老苦、病苦が実感として迫って来てくることと、同時に、子供たちの成長を実感する機会です。個人の内面だけでなく、家族という単位でも、新陳代謝が進行しているんですね。特に今年は、予想以上にたくさん坂道や山道、階段を歩いたことで、父の老化と、逆転するかのように下の子の成長をひしひしと感じました。去年までは、すぐに「抱っこ」と言っていた5歳の子が、今年は、どんどん先頭をきって山道 を走るように歩いていく。長女にいたっては、旅館でも車中でも、もう何も手がかからず、全部、自分でできるようになっている。一方……、まあ、いまは重苦しい話題はやめておきましょう。楽しい報告のみ。
訪問先は、姫路。車なら100分足らず。姫路城と、塩田温泉、そして書写山円教寺。姫路城は、ぼくが子供の時に家族旅行した思い出の地。もう37、8年前になるんでしょうか。でも、詳細は、みんな忘れている。やっぱり立派で、
とても美しい。ディテールの意匠なんかも、幾何学的で、モダン。でも、こんな坂道や急な階段を登った思いはまったくなし。天守閣の最上階への眺望も美しい。紅葉も、青、黄、赤と、色合いが一番美しい時でした。それにしても広いなー。時間がなくて、見逃したところも多くあって残念。
このあと、鄙びた山間にある塩田温泉へ。3年前の聞法旅行で訪れた温泉で、その時は、夢乃井というホテル。今回は、塩田温泉の湯元、上山旅館へ。こじんまりした由緒ある旅館だけれど、ここも美しかった。お庭も見事で、木漏れ日のなかで紅葉が映えている。自然のな
かで飾り気のない露天も、湯元の源泉のお湯もよかった。のんびり、リフレッシュ。大浴場も、こじんまりと蛇口が3つ程度のもの。でも、父と息子の二人、親子水入らずで入浴して、父のあいかわらず大きな背中を流しました。(右の写真は、露天風呂入浴中の一コマね)
今日は、西の比叡山と言われる、書写山円教寺へ。ロープウェイで山頂へ。ここも、紅葉が美しい。性空上人が平安時代に開かれた 観音霊場。近年でも、宮本武蔵や、トム・クルーズ主演の『ラストサムライ』のロケ地ということもあって、姫路城とならでん、外国人率がとても高かった。母も、ぼくもここは初めてで、伊藤先生の『化生の世界』などで、よく六根
清浄の悟りを開かれた性空上人の神通力を発揮された法話をよく聞くので、ぜひともお参りしたかったところ。ここも、期待以上に見事。如意という意味の梵語で、摩尼(マニ)堂は舞台造りの壮大な建物。そして、『ラストサムライ』で撮影された、大講堂、食(じき)堂、常行堂の三堂も重厚な荘厳さがありました。ちょっと比
叡山の西塔の釈迦堂と常行三昧堂のあの場所を思い出させます。ほかにも、たまたまこの3日間だけ、天井画(天女の写真)の特別拝観もあり、なにより、性空上人坐像を間近に拝ませてもらえて、とても満足。なんかひきこまえるようでした。ここの話題や写真は、機会があればちょっと触れたいです。た
だ、かなりの山坂続きで、高齢者にはたいへんでしたが、それだけの値打ちありました。
たった2日間ですが、一年に一度でも、「今年が最後かなー」と思いを持ちながら、家族で旅行させていただくことも有り難いです。
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