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憂うつな時代

 朝、子供を保育園に送った足で、「子供大会」の案内状を印刷所に渡し、児童手当の現況届を提出してきた。これで一息つけるよね。

 その後、久しぶりに、大型書店に足を延ばした。出張法座が続いたので、手元の新刊が底をついたので、新書を買い込むことにした。
   人文系のところ。いやー、なんか閉塞状態の世相を反映して、くらーい、よく似た題のものばかり。「うつ」、「傷つきやすい」、「悩み××」、「引きこもり」、「キレやすい」、または「貧困」、「格差」、「下層」、「○○難民」に「プア○○」と、とかく沈むようなタイトルだ。あとは、「クレーマー」とか、「モンスター」とか、または、「ケイタイ」や「ネット」なんかがキーワードのものが多いかも。バァブリーな時代は、遠い昔という感じだね。それに、新書の数ばかり増えているけれども、平積みされているのは、似たりよったりのお方ばかりで、結局、どれも同じように思える。にも関わらず、ぼく自身も、そんな傾向の本を選んでしまう。

 で、結局、お買い上げしましたのは、
 ▷『学校のモンスター』(中公新書)
 ▷『不機嫌な職場』(講談社現代新書)
 ▷『続ける力』(幻冬舎新書)
 ▷姜尚中著 『悩む力』(集英社新書)
 ▷香山リカ著『キレる大人はなぜ増える』(朝日新書)
 ▷上野千鶴子と、辻井喬(堤清二)の対談で『ポスト消費社会の行方』(文春新書)
 上野が聞き役となり、元セゾングループの堤に切り込んでいるようだけれど、これはちょっと面白そうだ。
 唯一、毛色が違うもので、▷小泉純一郎著『音楽遍歴』(日経プレミアシリーズ)。
 さらっと読んだだけでも、なぜ、この人が高い支持率を保ち続けいたのかが、なんとなく窺えそう。政治ではない、好きな趣味の世界のことだが、逆に本質が現れるかもしれんなー。
 あと、ハードカバーで、
 ▷鷲田清一著『「聴く」ことの力』(阪急コミュニケーションズ)と、
 ▷森 達也著『ドキャメンタリーは嘘をつく』(草思社←倒産して、再建中なのね)

ということで、新書が7冊、ハードカバーが2冊。みんな違う出版社だけれと、どことなく、よく似た匂いのものを選んでしまう自分がありますね。いやはや、なんともね。

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