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出版

 法話集『後生の一大事』に引き続いて、『念仏の雄叫び』も品切れとなった。第3集の『後生の一大事』は、ぼくが版下をつくり、父が題字を書き、連れ合いが表紙をデザインした、家内制手工業の作品。でも、法話集第2集にあたる『念仏の雄叫び』と、体験記『廻心の体験』は、著作料までいただくとても有り難い条件で、法蔵館から出版してもらえた。しかも、本書を通じてご縁のできた方もあるし、NHKのこころの時代の放映のあとで、この本を調べて、増井悟朗や華光会と連絡を取ってくださった方も多い。
 それで、先日、連れ合いたちが法蔵館に再版のお願いに窺った。ただし、商売としては、売れ行きは必ずしもうまくはいかなかったようで、その後、話を持ち込んでも、いい条件の提示はいただけない。それでも、カタログに出ていることは大事だ。今回は、増補で1~2つ、新しい法話を加えて、再版してはどうかという話を持ちかけ、華光会でも引き受けることを提案している。丁寧に対応していただいた。
 また、その際、他の出版計画にもアドバイスをいただいた。やはり、プロの眼はシビア。それに手厳しい。なにより、商売とし成り立つ(売れる)かどうかが肝要なのだから…。そのために、誰を対象にしているのか。誰れに読ませたいのかがハッキリしないという指摘をいただく。ただやわらかいムードとか、子供向けだけではダメなのである。特に、一般の方は、簡単な仏教用語ひとつがつまずきのもとになりかねない。それに薄い本も(背が目立たない)もダメだという。

 そして、昨日、「仏の子供大会法話集」の出版について、ご相談をした。こちらは法蔵館ではなく、華光向けの自主出版を考えていたが、ある方の話から、華光同人がお勤めの出版社からの発行の線が話題になった。
 同人としではなく、出版者の眼で、いろいろとアドバイスいただいた。中身が違う本だが、まったく法蔵館の指摘と同じで内容だった。「誰に読ませたいのか」、本の統一感がないこと、そして装丁や字体などのコマゴマしたところまでご指摘いただいた。やはり、見た目の冴えない小冊子は難しいという。なるほど、ひとつひとつが納得のいくものだ。

 従来どおり、華光会で自主出版の形で発行するのは楽であるが、そこに何かを加えていきたいのである。その意味では、ほんとうに貴重な提案であった。華光会の登記項目に収益事業を行なうことがあり、その中に出版業も入っている。いまは、同人や誌友以外の方が、華光会HPから本の注文が多い。その意味では、もっと工夫をすることができそうだ。それに、華光誌という宝があり、これまでの出版の実績もある。そこにはさまざまなコンテンツ、ソースがそろっている。それを定期的にまとめるだけでも、かなりのものになる。その意味で、仕事を抜きに、図書コード、JANコード、そして正規の流通に乗る形の手段も、具体的に提案をくださった。いまの華光会では、そう無理な話でもないだろう。もう少し勉強し、ぜひ前向きに検討したい内容だった。

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コメント

「念仏の雄叫び」は、とても具体的に書かれていて、求道・聞
法するうえで、わたしにとっては、大切な本になっています。
つい、最近も、「罪悪観・無常観」ということについて、何度も
読ませていただきました。障りはありますが、その障りによって、よりいい形での再販を期待しています。

投稿: Tねこ | 2008年4月19日 (土) 09:44

Tねこさん、いつもありがとう。

>障りはありますが、その障りによって、よりいい形での再販>を期待しています。

別に障りがあるわけではなくて、資金があるとか、もしくは、よく売れたらいいわけですね。要は、華光の皆様にご理解いただいて、ご協力をいただかないと、なかなか実現しないという話なんですね。

投稿: かりもん | 2008年4月20日 (日) 21:22

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