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報恩講のご縁

 追いかけても、追いかけても、どんなに必死に求め追いかけても、絶対に手にはいらなかった。

 逃げても、逃げても、どんなに必死に逃げ回っても、絶対に離れず逃げきれなかった。

 遠い「存在」なんかじゃないぞー

 信じる「対象」なんかでもない。

 絶対に下がるはずのない頭を垂れてお聞かせに預かるとき、もうすでに届きみちみちていたお呼び声があるじゃないですか。

 「お前、ひとりを救うぞ。どうか、どうか救わせてくれ」と、先に土下座し、わたしの底の底の地獄の猛火に飛び込んでくださっている。

 そのまま聞く。無漸無愧のそのまんま、地獄真ッ逆さまのそのまんま、真実の南無阿弥陀仏とひとつになられせていただく。

 昿劫以来の一大事!

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