朱蝋燭
世間は、仕事納で、年末年始の休みにはいった。華光会館も、事務の方は今日から、1月7日までお休み。華光会館も、修正会などの迎春準備と、1月2週目の報恩講の準備がある。ただ、それ以外は、行事も、地方法座もないので、専念できるのだが、今年は、予定外の事態になって、思い通り進まない。どうも愚痴っぽくなっちゃうなー。
隣の工事にも年末はないらしい。最終工期が迫っているのだろう。工事関係者の立場なら、「ご苦労さまです」ということになるが、近所としては、こんな年末まで「ガアーガー」と騒音や振動がするのはたまらない。急いでられるので、荒っぽいくなって、会館の前はドロだらけだ。この1年、まったく説明や断りがないのも、イライラの一因だ。今日のところの愚痴はこの程度で、前に進もう。
雨の中、修正会と、報恩講の法要のために、注文していた朱蝋燭を取りにいく。碇型の十五匁目のもの。華光会館の仏壇は小さいので、寺院用としては、小振りの部類。在庫がなく、しかも、年内は材料いっぱいしか造れないとのことで、やっと六本分だけお願いできた。丁寧に二重、三重に包装されている。
ロウソクといっても、ひとつひとつの手作業。しかも、伝統工芸士によるもので、それなりのお値段はする。「京の和ろうそく」は「京仏具」のひとつとして伝統工芸品に指定されているのだろうか。京都は、伝統工芸品の指定数でも、工芸士の数でも、全国一位の伝統ある職人の町でもある。華光会の役員さんの中にも、一位一刀彫で活躍されている、飛騨の匠がおられる。華光会のHPにもリンクされているが、改めてご紹介を。http://www.h5.dion.ne.jp/~higasi-k/
店頭に並ぶ絵ロウソクを見ていると、小川未明の童話『赤いろうそくと人魚』を思い出した。人間の欲深さ、醜さと、なんともいえぬもの悲しい、寂しい気分に誘われる作品だが、一面、うつくしい話でもある。
外は、夕闇に包まれている。冷たい雨が、京都の町に強く降っていた。
| 固定リンク
« オスカー・ピーターソン | トップページ | 草刈り »
「今日の華光会館」カテゴリの記事
- 支部長研修会~支部長の役割~(2022.06.12)
- 甘茶(2022.04.15)
- お別れ~ありがとうございました(2022.04.01)
- 華光誌発送(2022.03.31)
- 80-2号の編集作業(2022.03.09)
コメント