『伊藤若冲展』~釈迦三尊像と動植綵絵~
朝から、相国寺「承天閣美術館」の、『若冲展』~釈迦三尊像と動植綵絵~に行ってきました。
近年の若冲の大ブーム。江戸期の画家で、これだけ再評価されて人気の出た人も、ちょっとないでしょうね。とにかく混雑ぶりを聞いていたので、開場の30分前に到着したら、予定より早く開場中で、すでに40分待ちの状態。最初から並ぶ覚悟を決めていたのが、20分ほど待って入場できて、かなりラッキーでした。でも、中でゆっくり鑑賞とはいかず、外に出てみたら、長蛇の列。120分待ちの表示がありました。
相国寺は、京都五山の第二位。一昨日に出かけて東福寺は 四番目。有名な金閣寺、(北山の鹿苑寺)や、銀閣寺(東山の慈照寺)を、その傘下(?)に収めている、臨済宗の大本山。
でも、その大本山も、明治の廃仏毀釈の波に揉まれて、釈迦三尊像は残して、若冲の「動植綵絵」を皇室に献上。そのおりの下賜金で、お寺が建て直されたと聞いたことがあります。その、相国寺所蔵の「釈迦三尊像」と、宮内庁からお里と帰りした「動植綵絵」の120年ぶりの再会を、3幅+30幅を展示することを見越して設計されたという、第二展示場で見てきました。
圧巻でした。
鮮やかな絹本着色の三十三幅。保存状態もよく、修復もされているので、息をのむ美しさ。
若冲といえば、鶏というわけではないですが、「群鶏図」が気にいました。本来なら、ゴチャゴチャし過ぎるはずのなに、各々がまったく死んでいない。しかも、細部にわたる綿密な筆遣い。「雪中鴛鴦図」や「牡丹小禽図」、また「池辺群虫図」などの細やかな遊び心も面白かったですが、どれも、じっくり見ると吸い込まれるようでした。独創的な画風で、感激しました。
だだし、ゆっくり鑑賞とは行きませんが、最後に、全体を俯瞰的(といっても、人越しだなー)にで眺めてきました。
また、どうしても第一展示室の 印象が飛んでしまうけれど、重要文化財の金閣寺の大書院の襖絵も、ズラッーと展示さていました。墨絵で、余白も多くて、かなり趣を異にしていますが、こちらも見事なものでした。
図録が飛ぶように売れていて、三十幅を六枚セットに五種類ポストーカードも販売。まあ それだけならいいけれど、若冲まんじゅうに、若冲Tシャツ…。商魂たくましいー。
最後にホッと一息。烏丸今出川の角にある「わびすけ」へ。同志社大学の方面に出て来ることがあると、ここでお茶します。金魚を眺めながら、アイスコーヒーを飲んできました。
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