「常持智慧剣 擬破煩悩賊」寒山詩 雁門書
急に寒くなりましたね。京都も、朝のうちは雪。10時すぎにはみぞれとなり、あとは、昼過ぎまで、冷たい雨が降っていました。北国では、豪雪や強風で被害が出ているようでしたが、皆さんのところは、いかがでしたか?
ここ数日は、、報恩講の申し込みの電話番(まだお申し込みのない方はお早めに。明日が〆切です)ですが、メールやFAXでの申し込みが増えていますが、初めての方からの問い合わせや申し込みの電話も増えてきています。有り難い。
もう ひとつは、年始の恒例で、これも華光のひとつの行事。書き初めに取り組みました。修正会がすみ、報恩講までには仕上げたいので、受験勉強や卒論の時は苦しかったのをよく覚えています。今年も、子供たちが帰省している間が、チャンス。
お手本をいただきました。今年は、寒山の詩。たぶん、寒山、拾得の、寒山だと思うが、これがなかなか有り難い文章。
「常持智慧剣 擬破煩悩賊」寒山詩 雁門書、と揮毫(きごう)させてもらいました。(常に、智慧の剣を持って、擬する煩悩の賊う破る) ウーン、勇ましい。真宗ならば、「名号の智慧の剣をもって、自力の執心(無明の闇)につきつけて破る」ということになりましょう。
1日にだいたい2時間程度、3日ほどかけて、一応仕上げました。ほんとうは、もっともっと書かないといけないんでしょうが、この程度でお許しいただきます。それにそう苦労もなく(お手本が立派ですから)書けるようになりましたが、書いているうちにだんたんわからなくなりますね。ズラズラ並べていますが、1枚選んで落款印を押し、表装してもらいます。
「雁門」(がんもん)-やっと出てきました。ぼくの雅号(がごう=書などのときに使う呼び名ですね)。初めて中国旅行に行ったときに、落款印(らっかんいん=書などに押す、平たくいうとハンコですわ)を、彫ってもらうことにしたのですが、まだぼくは雅号をもっていませんでした。ちょうど、玄中寺(げんちゅうじ)に向かう汽車の中で思いついたのが、この号です。これは、曇鸞大師(どんらん・だいし)の別名。というより、昔の宗学者(しゅうがくしゃ)は、高僧方を呼び捨てにするなど畏れおおい限り。それで、その方のお住まいの地名で呼びかえられたわけです。七高僧にはそれぞれあるわけですね。それに、加えてこの雁門には、「仏門」という意味もあるので、これはいいぞと、畏れ多くもいただきました。でも、いただきものでしょう。あくまでお借りしている。それで、日頃は、雁門(がんもん)ではなく「かりもん」といっております。ここに書いていることも、どうせあっちこっこちから、借りてきたものばかりだしなーという自戒も込めて、このニックネームにしているわけです。でも、なかなか「雁門」のところうまく書けません。やっぱーまだ自分のものになってないですね。
『「かりもん」ってどういう意味?』と、わざわざご質問してくださった、TさんやKさん、お分かりいただいたでしょうか?
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コメント
『かりもん』ってどう言う意味かと疑問に思いますよねぇ、普通。今日は沢山の人が「すっきり」されたことでしょう。
先生の「書き初め」『報恩講』でぜひ拝見させてもらいます。楽しみがひとつ増えました。
投稿: 蓮華 | 2007年1月 8日 (月) 00:25
寒山有裸虫 身白而頭黒
手把両巻書 一道将一徳
往不安釜竈 行不齎衣裾
常持智慧剣 擬破煩悩賊
投稿: | 2010年2月20日 (土) 11:41