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『ジョルジョ・バタイユ ママン』『ドリームシップ エピソード1/2』 +

 華光誌発送終わりました。この10日ほどは、映画よく見てますね。

 まず、滋賀県まで足延ばして、大津の滋賀会館で、『敬愛なるベートーヴェン』と、『トンマッコルへようこそ』の2本観たのを皮切りに、『麦の穂をゆらす風』と『硫黄島からの手紙』(また触れたいですね。)、あとは、京都みなみ会館のレイトショーを利用している。夜10時前から始まり、0時前には帰宅できるので、都合がよろしい。ご近所の強み。京都支部の家庭法座終わった夜も、1本観に行けるのですから。今月は、レイトだけで6本観ます。

 ジョルジョ・バタイユ ママン』

Maman  20世紀のフランスを代表する思想家のひとり、ジョルジュ・バタイユ原作『わが母』の映像化。性的倒錯と、暴力や危うさなど、かなりポルノティックの作品。父の亡きあと、自己に忠実に、放逸でふしだらに生きる、敬愛する母親の性的世界に誘われた、純情だったひとり息子。そのラストのマスタベーションシーンは、衝動的で、ここはポイント高かった。それに母親の愛人役の女性陣が魅力的で、これもうれしいぞー。生きることと、身体、エロス、そして死は不可分なでんすね。ある種、宗教にもっとも近いんじゃないかなー。

 何よりも母親役がイザベル・ユベール。下品になりがちな役どころを、しっかりしめています。ただし、この人に、ハネケの『ピアニスト』という、名作にして衝撃作があるので、ぼくには、新鮮さに欠けましたね。『ピアニスト』も、この秋に映画館でみたけれど、ちょっと誰でも彼でもお勧めできる作品ではないけれど、ぼくにとってはたいへんな名作と思いました。安易な感情移入を拒み、なんともいえぬ不安感、倒錯感のすさまじいタッチでした。いや、もう一度、ちょっと気分悪くなりそうだけれど観たいなー

『ドリームシップ エピソード1/2』

Ship  ドイツのオカマSF、おバカムービー。300年先の未来から、現在のネバタ州を目指して、地球の未来をかけてタイムマシーンでやったきた、ドリームシップ号のオカマ船長・コーク、オカマのバルカン星人スパック、そしてタクシー・ドライバーに、女王の4人組が巻き起こす、チン道中。かなりヘン。スター・トレックや、スター・ウォーズ、バック・トウ、・ザー・フュチャーはじめ、「これ見たことあるよなー」の有名な場面のパロディーに次ぐ、パロディー。ところが、ハリウッドじゃない、ドイツということろがミソ。ことごとく滑る。でもって、ガラガラの映画館に、妙な空気が漂う。だって笑うにに笑えず、大まじめにやっている。このユルさが、なんともヘンでいい味。もし、あなたが真面目に悩んだり、グーット人生煮詰まったときには、いいですよ。そんなことで悩んでいる自分が、バカバカしくなるほど、くだらないバカげた映画。もっともあまりの面白くなさに、腹が立つことも予想されますが…。

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