« 10月に観た、イタリー現代史の映画3題 | トップページ | もっともっと喜ぼう! »

三戸独笑師のご縁

 このプログに、三戸独笑師の名前を一行だけ書いたことがあります。経緯は、初見の方から、妙好人さんについての華光での取り扱いについて、かなり詳細な質問を受けたこと。一見して、ある会に属されていて、そこでの、法話などで取り扱われている文章について書かれていましたが、それがどうも不思議。ぼくが知っている範囲の「妙好人伝」(一般に流布しているもの)を逸脱していて、話が合体されていたり、かなり都合よく解釈されたり、妙に詳しかったりしているんです。それで、その方は、そのルーツを求めて、華光会にも探りを入れておられたようです。なかには、妙好人の話が入れ代わっているものもありましたが、その中のおひとりが、独笑師でした。そのことに、一文だけ、触れたんですね。

 どこに、どんなご縁があるかわかりませんね。その文章に反応がありました。ほんとうにびっくりしました。

 日曜日に、このブログに、コメントが4つも入っていました。しかも、知らない女性名。てっきり、あの手のサイトのものと思って、削除しようとしたら、これがまったく違っていて、三戸独笑師のお孫さんと名乗る女性でした。いまも、ひとつだけコメントを残しましたが、とにかく、お返事をだしてましたら、すぐに返答が返ってきました。

 華光誌の第3巻(昭和18年でしょう)5号に、三戸独笑師の、ご法縁にあった華光同人が、一言その感想と、「ないないづくし」という、独笑師の歌を入れておられます。その他にも、もう1首、「必勝は心力なり」という、かなり時代を反映した、勇ましい歌もあります。  

 三戸独笑師については、法蔵館から出ている「妙好人の世界」に、信仰問答の達人として紹介されています。これを華光のM先生が、ご法話してくださったことをよく覚えています。「聞いても落ちる」「聞かんでも落ちる」という奴です。昭和19年まで、広島で活躍されていたようですから、最晩年の出会いですね。

 独笑師のお子様が、なんと広島で開かれる家庭法座の会場のお近くなので、なかなかお参りまでは難しいだろうなと思いながらも、お誘いをだしておきましたら、さっそく、「母と二人で、11月の広島法座にお参りしたいです」との、お返事がきました。

 いやはや、なんともうれしいです。この仕事に携わっていて、後生の夜明けをされる方が誕生することが、一番の喜びですが、それには、まずお参りしてもらわんことにはね。その意味で、こんな風に、新しいご縁が誕生することが、とてもうれしいんです。

 最近、いろいろなところで、いろいろなご縁をいただいいます。華光会館での法座より、地方の法座の方が多いですね。今月の東京も、広島も、そして九州と、の法座にも、まったく初めてお会いする方か参加くださっていました。中には、浄土真宗のお話を1度も聞いたことのない方もおられる。それも、ネットで知った方、友人の紹介、セールスをしいて、別の講演会で聞いてと、動機はさまざま。年齢も、20代の女性から、30代、40、50、60代とさまざまでした。特に、九州の法座は、参加者は15名ほどでしたが、初めてや、それに近い方が6名あり、しかも、皆さん積極的で、とてもいいご縁になりまた。

 華光大会や大きな法座ではあまり目立ちませんが、地方の法座は、20名前後のミニ集会のようなものです。それで、初めての方が、2、3人おられると、しっかりと関われます。支部法座は、同人の皆さんで、話し合って運営され、なかには新聞広告や、チラシ、時に駅にはボスターをはったりと、いろいろと努力されています。なかなか思うようにはいきません。それでも、地方の皆さんは、皆さんなりに、口だけてなく、体を使った聞法されているわけです。

 中でも、友人を連れてきてくださる。ほんとうに、最初から「後生」に焦点が定まっている人なんて皆無。当たり前です。今年のことですが、「これから愛人を殺しに行く」(マジです)人から、「悪霊がついて一家離散状態の解決」(これもマジです)から、「霊視できる方」まて、ニューエイジ派から、おかげさま派、伝統派、今生癒し派まで、そりゃ、さまざまの方がいらっしゃいます。そこから、聞法のご縁がつく方は、ほんの一握りかもしれませんが、それでも一座でも法座に座っていただことが、宿縁になるのでしょう。一度きりの出会いの方もありますが、その出会いが大切な気がします。

 以前、華光には、独笑師の孫弟子にあたる方も、お参りくださっていましたが、いまは、ご縁がきれています。念のため、昔の電話にかけてみましたが、まったく別人がでられました。残念ながら、このルートは行き止まりました。

 とにかく、ご縁が生れましたことを、率直に喜んでおります。

|

« 10月に観た、イタリー現代史の映画3題 | トップページ | もっともっと喜ぼう! »

法味・随想」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 三戸独笑師のご縁:

« 10月に観た、イタリー現代史の映画3題 | トップページ | もっともっと喜ぼう! »