冥加につきる
今日の工事は、外壁の高圧洗浄。けっこう、大きな音がしました。外壁作業では、いちばん大きな音がするらしく、明日も続きます。
仕事は、聞法旅行の準備でした。今日は、買い出しや荷物の準備など。近所のお店で、懇親会用のお酒やつまみ、おかし類を購入してきました。
実は、聞法旅行の収支はトントンで、赤字になることもあります。あまり高く参加費をとるとご参加していただけない。ところが、有り難いことに、不参加でありながら、聞法旅行のために、毎年、ご喜捨をしてくださる方があるんです。単なる物見遊山の旅行なら、あり得ないことです。
その方は、薬局を経営されているのですが、長年、熱心なお連れのお同行さんから、お誘いを受けられて、なぜか聞法旅行だけは参加されていました。ぼくが子供の時には、ぼくと同世代のお子さん連れで参加されていたこともあります。かなり歴史が長い。でも、お釈迦様の四夫人の例えどおり、商売(お金)と、自分の体と、そして家族が大事の生活から、なかなか後生の一大事へと踏み出せなかった。それでも、聞法旅行だけは、参加されていました。
それが、比叡山であった聞法旅行の時。しかも、その年、地元とあって途中で帰宅される予定だったんです。そのときに、「なせ、帰られるの?」と尋ねられて、「あれ、なんで私帰るのかな」と、そのときに、初めて、自分の聞法の姿勢と、自分の後生の問題に心が翻っていかれました。そして、居残ることになられた、その夜、宿善開発されたのです。そして、それから、お味わいがゴロッと変わられまして、自分の原点の集まりなのでと、毎年、お心をくだいてくださいます。さらに、今年は、さらにもう1名、「皆さんの飲み代にしてください」と、仰ってくださる方がありました。勿体ないことです。
こんなふうに、皆さんのご存じないところにも、さまざまな形でのお力添いがあり、そんなご因縁が整って、私が聞法させていただけるんです。万行寺様では、受け入りのために檀家さんがこ相談くださり、バス駐車場から自家用車でピストンしてくださるそうです。知らないだけなんです。それなのに、自分の力で全部やっていると思って、自惚れるばかりです。実は、その背後で、大きな力が、きめ細やかに、至れり尽くせりで働いてくださっている。まさに、冥加につきるわけです。
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