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「毛」色の違うお仕事~美容師さんとの研修~

 昨日は華光のご法座でしたが、今日は、毛色の違ったお仕事。

 どこが「毛」色が違うというと、ヘアーサロン、つまり美容師さんたちの組合(グループ)の講習(研修)会に、お招きいただきました。これまでも、学生さんや、小学校(このときは、校長先生や教頭先生含めて)先生方、お寺さんの集まりなどはありましたが、サービス業は始めて。別に接客のノウハウをもっているわけじゃないのですね。むしろぼくが聞きたいぐらい。「ぼくでいいの?」と思わないでもないけれど、まあ、これもご縁ですから。仏教や真宗の話ではなくて、「話の聞き方、伝え方」を中心にしました。

 いろいろとワークやったり、気持ちの聞き方研修をしました。

 話を聞くには、「内容(事柄)を聞く」のことと、「気持ち」を聞くことがありますよね。皆さん、これまでのお仕事は、いかにお客さんの内容を聞いて、話題を膨らませるのか。豊富な話題を提供できるのかということに腐心されて、努力されてきたようです。そこには、「気持ち」を聞くなんてことは、まったくなかったのでしょうね。「いかに人の話を聞いてなかったか」ということを、体験されたようで、これは収穫ありました。

 一方的な講義ならたぶん問題にならないのでしょうが、ぼくと同世代ぐらいのオーナーさん方と、若いスタッフには、参加の意欲や取り組み、経験などにも、温度差がかなりあって、自分の感じを分かち合う時など、ちょっと難しいところもありましたが、それでも、最後は、自然とフリートークのようになって、それぞれが、気づいてもらえることがあったように思いました。

 技術やセンスを売るお仕事であっても、サービス業である以上、そこには、コミュニケーション能力が問われ、感情や気持ちも含めた、人格的な部分が、ますます問われるようになってきているのだと思います。そこには、ひとつのハウツウなどの安直な道はなく、実際の人間関係の中で、失敗したり、傷つきながら、そのスキルを身につけていくしかないわけです。そして、そのヒントや自分のクセなどを少し教えてもらうだけでも、随分、変わってくるのですがね。そこを、しっかり見据えていく。ただ受けいれるだけなんですが、それが難しい。分かりきっているからこそ、見逃し、せっかくチャンスに蓋をしてしまう。

 ぼくの回りを眺めてみても、身近な関係の中で、同じ過ちを何度何度も繰り返し、自分で落ち込んだり、閉じて頑になったり、相手を恨んだりして、傷つき、または傷つけながら、それでいて、同じようなパターンの解決法で癒していくことを、繰り返すだけで、その痛みを通じて学ぶことが少ないんじゃないかなーと。

 ちょっとしたことなんですが。自分を知ることは、ほんま難しいです。ぼくも、常に学ぶ姿勢を持っていたいです。

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