「日本のゴーギャン 田中一村伝」
4、5年前に、初めて奄美大島に旅行したとき、開館まもない「田中一村記念美術館」を 訪れた。わが家では、夏の旅行は八重山などの南の島が恒例となっていたが、奄美は初 めて。先島に比べるとグッーと近い。ちょとした奄美ブームで、島唄や元さちと、黒糖焼酎と並んで、田中一村も孤高の画家として、脚光を浴びていたころだった。
まぶしいほどに真新しい立派な館に、その作品は展示されいていた。名前や有名作の写真程度で、なんの予備知識しもなかった。
しかし、日本画で、これほどの衝撃を受けたのは初めてだった。いや、ジャンルなんか関係ない。綿密なタッチ同時に、生命力のようななにかが伝ってくる作品だった。
さっそく、画集と共に、伝記も購入した。なかでも、「日本のゴーギャン 田中一村伝」はすさまじかった。一切の妥協を排し、世俗の縁も経ち、一心不乱に筆のみを握るために生きる、その執念のすさまじさに、身震いする思いがした。ほんとうに、天才と狂気が紙一重である。
その点、ぼくのご法にかける姿勢なって、凡人そのもの。
今日も、自分の命を惜しみ、身を惜しんで過ごしました。
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