「靖国問題」
8月15日、小泉さん、やはり参拝しました。別に、驚きもしませんでしたが。
賛美両論の「靖国問題」。書店でも、コーナーを設けて、平積されています。かなり感情的なものあり、外交の立場から、または宗教の立場からと、玉石混淆の感さえあります。
その中で、手頃で、コンパクトにまとめられているのは、「靖国問題」高橋哲哉著(ちくま新書)
感情の問題として、また歴史認識の問題(A級戦犯合祀の問題なども)、そして、宗教の問題(浄土真宗はじめ、既存宗教からの関係にも言及される)、さらに文化の問題などに分類して、靖国にどんな問題がはらんでいるかを、コンパクトにまとめています。これで、756円は安い。
もう少し関心のある方は、同じ著者の「国家と犠牲」(NHKブックス)も、面白かった。
靖国を、日本の、一部の歴史の問題にせずに、普遍的な立場から、この問題を捉えています。
無関係なようで、生きているものには「教育」で「戦争」はつながり、同時に、「戦争」と「慰霊」はつながるんですね。軍隊を保有し、常に戦争に備えている近代国家は、「祖国(戦前は、国体であり、天皇だった)のため」の尊い犠牲を顕彰する装置が必要で、そのためには、それを称賛する教育も不可欠なわけ。では、犠牲なき社会は単なる理想にすぎないのでしょうかね。ぼくたちの進むべき道は? 考えさせられます。
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