『不撓不屈』と『花よりもなほ』
「壮年の集い」の疲れもあって、昨夜は、子供と同時に早寝したおかげで、今日はfain。で、雨が降っていたけどれ、いつもごとく映画館へ。ただし、自転車は無理ぽかったので、地下鉄で「京都シネマ」へ。近くていい。駅と直結しているので、25分前に自宅を出てもOk。
ぼくは、だいたい、9対1の割合で、邦画をみる機会が少ないけれど、なぜか先月も2本。「雪に願うこと」と、追悼上映会があった黒木和雄監督の「美しい夏キリシマ」を観た。そして、今日も2本とも日本映画。
まずは、朝10時からの「不撓不屈」(今年76本目)。いやいや、とんでもないタイトルだ。いつもなら、パスするはずなのに、上映終了前に、ご縁があった。客層は、年輩の人ばかり。しかも、前売りや招待券の人が多い様子。で映画のほうは、江守徹のナレーションから、配役、音楽、脚本ともに、古くさい(正統な?)タッチでした。高度成長期を前に、国税局に楯突いて、零細、中小企業の節税に勤めたがために、見せしめのため、人権蹂躙的ながらせと弾圧、不当逮捕される冤罪事件だった「飯塚事件」を、家族愛をからめて取り上げあげている。「親方日の丸」の国税の非道なやり方に、隣のオバチャンがおもわず「もうやめてあげて」とつぶやいて、ゴソゴソしだしたと思うと、ハンドタオルを取り出して、ズルズル泣いておれらました。それほど、権力をかさにいばり、いじめられるわけね。でも、そんな非道な弾圧にめげず、信念を通し、真っ向から立ち向かって困難を乗り越えて、完全勝利をおさめるわけですか、そのプロセスでの家族との信頼も、こりゃすごいわ。苦難の父親に宛てた息子の手紙で泣かし、夫婦愛で泣かし、すごすぎー。完全勝利のあとも、「自利利他」の精神で、国家賠償を放棄してまで、さらなる理想に大きなる向かうわけですから。ハァー。立派な人がおったもんだなと、感銘したけれど、でもね。どうも面白みにかけたー。あまりにも完璧すぎる。現代の拝金主義に警鐘するなメッセージがわかりやすく、「これでもか、これでもか」と並べられると、滝田栄のピーンとのびた背筋が、最後にはしんどくなってもきました。逆に、中高年の客層が多いのが、分かる気もしたけどね。
で、次まで少し時間あったので、shin-biを覗いで、「東京大学のアルバートアイラー」(歴史編)と、~あたらしい教科書~「学び」、そして内田樹著の「私の身体は頭がいい」の3冊を購入。ランチは「マノアマノ」で食べて、パラバラ読み。「東京大学~」は、かなり面白そう。
今日、2本目は、是枝監督の「花よりもなほ」(77本目)。時代劇(といっていいのかな。設定がそうだというけなんだけど)は、ほんと久しぶり。仇討ちをベースにした人情もので、忠臣蔵もからめたりするなかなか上質なコメディーというか、エンターテーメントもの。肩こらずに、楽しめました。超超,個人的に笑ったのだ、ニセの仇討ちで、ニセ死体を処分する案がでたとき、古田新太が、実家が寺なので大丈夫だと言って、宗派は「浄土真宗だ」と一言ある。なにか関係あるのかな。まったく本編と関係ないけれど、ひとりでクスッとしてしまいました。
疲れたのでこのあたりで。
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コメント
おぉ、もうこんなにブログっておられるのですね。
セッティングのあと、リンクはまだ貼ってなかったから見れてませんでした。
これからは毎日チェックするブログの一つになりますね。
楽しみにしてます。
投稿: MANU. | 2006年7月19日 (水) 17:55