貴伝名博著『死の日記』を読む

 今日は、午前中(10時~12時)が『仏書に親しむ会』、昼食休みを挟んで、午後(13時30分~16時30分)が「華光誌輪読法座」である。ということで、平日ではなくて、日曜日の開催となった。  11月もダブルヘッダーで行ったが、その時は、13時30分~19時という時間枠。 12月は、通常どおり夜に開いたが、コロナの感染対策として、頻繁に換気をするので、とても寒くて風邪を引かれてもこまる。それで、冬季の間(3月まで)は、日曜日(もしくは土曜日)に、昼食を挟んでこの時間帯で行うことになったのだ。  おかげで参加者も多く、またZOOMからの参加もそれなりにあった。  今回は、華光の先輩同人である貴伝名博さんの『死の日記』を読む。前回で、『悟痰録』に収録された、彼の『春風吹かば』を読んだが、その後に書かれたもので、こちらは『死を凝視して』に収録されている。『春風吹かば』は、善知識である伊藤康善先生と...

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濱口竜介監督『ハッピー・アワー』

 2015年に封切られた濱口監督の『ハッピー・アワー』の評判を耳にしていた。が、その時は、見ることはなかった。演劇ワークショップに集う素人劇、5時間を超える長尺ということが、二の足を踏ませたのだ。  それが、『ドライブ・マイ・カー』と『偶然と想像』が世界中で高評価を得ていることもあって、お正月に6日間、再上映されることなった。その間、何作か濱口作品を観ているので抵抗もなくなった。上映時間は休憩が挟まれて計5時間45分。でもうまい具合に2度の休憩が入り、とても楽だった。  それ以上に内容が素晴らしかった。30代後半、それぞれの仕事や家庭、異なる環境の中で生きる4名の女性たちのリアルな生きざまを共に生きるような不思議な感覚を味わった。もちろん、素人が演じる科白や演技に未熟さところもあったし、また退屈する場面もあったけれども、それを超えて伝わってくるリアルリティは何だろうか。ドキャメンタリーでは...

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迎春

 映画館の帰り、勤行用の書籍を買うために西本願寺に立ち寄る。  「迎春」の字が踊る。  今、西本願寺とお隣の興正寺は、改修工事中だ。本願寺さんは、来る親鸞聖人ご誕生八百五十年、立教開宗八百年にあたり、阿弥陀堂を改修中。今は阿弥陀堂内に入ることはできるが、それもまもなくのことで、しばらくは閉鎖される。  阿弥陀堂から御影堂の中央にご本尊の阿弥陀如来立像が移られ、親鸞聖人は脇に移動中である。一般寺院の内陣と同じなのだが、「見真」の扁額の中に阿弥陀如来像が拝めるのも、今だけのこと。 ...

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新春新月断食

年末、連れ合いと、娘がお節料理を造っている。昨年までは、既製のものを買っていたが、今年は、少量でいいので、母も含め、みんなで少しずつでも造ることにしたのだ。一番、張り切っていたのは娘で、特に、お重に詰める作業は楽しかったようだ。  お雑煮は、元旦は、京都風で白味噌に、丸餅、そこに金時人参や大根が入る。何故か2日目は、すましで、穴子と牡蠣が入り、3日目は、また元旦に戻るということにてっている。 <元旦のお雑煮> <2日のお雑煮>  1月3日は新月、三が日に新月断食の日が回ってくる。でも、三ケ日は、お正月のご馳走を食べたい。それで、断食を4日に延ばそうと思った。予定した。ところが、2日の昼頃からお腹の調子がよくない。下痢ではないが不調。北海道に帰省中の連れ合いに代わり、娘が食事を作ってくれるが、暦どおり新月断食をすることにした。  夜、映画館から戻ってくると...

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修正会~虎の如く吠え叫ぶ~

  大晦日は各地で大荒れで京都も雪が舞う寒い1日となった。雪もうっすらと積もり、元旦の交通を心配していた。幸い、このあたりは天気は回復。それでも、例年参加される滋賀や福井の参加者はお休みで、会館の参加者は少なめ。ZOOM参加者とほぼ同数くらい。  テーマは「利他の行」。  この2年間、コロナ禍の日常生活で、自分だけという利己的な思いを捨てて、「他者を思いやる」、「他者を気づかう」という言葉をよく耳した。自粛生活をすることも、積極的にワクチン接種することも、マスクをつけることも、自分を護るだけではなく、他者を思いやる行為(善意)だというのである。また、ぼくの回りでも、「私はコロナになってもいいけれど、もし罹って他の人にも迷惑をかけるので、まだ参加しません」というフレームも嫌になるほど聞かされた。今回のコロナは、ただ自分だけでなく、感染を広めるリスクと、またたとえ症状が出なくても濃厚接触者とな...

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恭賀新年

 恭賀新年  昨年はたいへんお世話になりました。  昨年もブログの更新は遅れ気味で、特に後半は休み休みで、11月~12月中旬は全休したりもした。本当は、短くても、小まめに早めに更新すればいいのだが、性格上、書くならば詳しくてってしまって、逆に、あれここれもと考える内に筆が停まり、次ぎの行事がやってくるという感じである。  今年は、もう少し効率よく行きたいと思っている。これは毎年思っていることだが、そうなった試しはないのではあるが、今年、どうぞ皆様、よろしくお願いいたします。合掌 ...

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今年211本目は『CHAINチェイン』

 今年、最後の映画のために、京都シネマに出かける。5年前から映画館での鑑賞が200本に到達していた。昨年は新型コロナの影響で、一時、映画館が閉館されて、結局、170本に止まりだったので、2年ぶりの大台。しかも211本は新記録である。あれこれ印象に残った映画はあったが、またの機会に触れられたらうれしいが、11、12月に観た映画の印象が強く、特に12月の後半は好みの映画が続いて、満足した。   さて、決して、万人に受ける映画ではないが、日本映画『CHAIN(チェイン)』 は、王政復古の直前、坂本龍馬・中岡慎太郎が近江屋で殺害される。その3日後、油小路七条で起こった伊東甲子太郎一党の斬殺事件。油小路の変と呼ばれ、いわば新撰組の終焉を象徴する事件だ。新撰組から分離した伊東甲子太郎の御陵衛士との対立。所詮、末端組織の内ゲバ事件で、明治維新という激動に比べると瑣末な事件ではあるが、その一つ一つにも無名...

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忘年会

 恒例の元日の会食はなくなったので、年末に、連れ合いと子供の3名だけで忘年会を行った。  八坂の塔から高台寺を通って、石塀小路へ。少し人出は戻ってきたとはいえまだ少ない。でもこの界隈は、着物姿で散策している観光客が多かった。石塀小路まで行くと、もともと静かな界隈ではあるが、すれ違う人もない。  別に忘年会といっても、今年も振り返ることもなく、1月にやってくる一大イベントについて少し話した。たぶん、来年はそれにともなう種々の問題で、きっと心悩まされることも増えるであろう。もちろん、先のことは未定なので何が起こるかは分からないが、業なれば受けていかねばならない。  それにしても今年もコロナに振り回された1年で、実にいろいろなことがあった。さまざまな出来事、出会い、別れ、それにともなう種々の気持ちや思いを経験させてもらった。 それでも、最後には、常に一味のお念仏にかえられせていただくの...

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今年最後の法座で

 一年の締めくくりはM家の家庭法座であることが多いが、今年は、華光会館での最後のご法座でもあった。  今年の後半戦(8月以降)のご法話では、「餓鬼道」(往生要集)、「修行者と羅刹」(雪山童子)、「まったくわたしくなし」(御伝鈔)、「救われるとは」、そして大会以降は、『末代無智章』を繰り返しいただいてきた。今は、ZOOM参加があって、だいたい同じような方が参加されているので、同じ題材の法話を複数回聞いてもらうことになった。それでも有り難いことに、毎回、顔ぶれによって違う反応があるおかげて、改めて気づかせていただくことがあるのだ。その意味では、ぼくも新鮮な気持ちで法話をさせていただけたし、前回にことが、次回の法話に反映されるので、いわば少しずつだがアップデートされていたのではないかと思う。  今回は、初めてのテーマ「無漸無愧」について。和讃や安心決定鈔を中心に、何が大いに恥じるべきことなのかを...

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一筆添える

 新年号の華光誌を発送する。助っ人2人を交えて、5名で作業。夕方には、集配が済んだので、年賀交換も合せて、年内には届くだろう。  合せて、1月の法座案内を年賀状にして、全員に一筆添える。今年は、20日から開始している。例年より、1~2日間ほど早く作業を開始したので、華光誌発送に合せて投函できそうである。一筆の文章は、その人を思いだしながら、お味わいを添える。今年は、5つのパターンをアレンジしてい添えた。あの顔、この顔、それそれの思いが甦る。スッと書ける人、なかなか書きづらい人。なんとなく後回しになっていく人。関係が近しい人やなんとなくいま気になっている人の方が、筆が停まる。逆に、疎遠の方は、あいさつ程度で書くことが決まっているのであっさりと済む。  ああ、最後はこの方々が残ったか。最近、法座でちょっと気になるやりとりをして、その後お顔を合せていない人だった。こんな一言を添える些細な作業でも...

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華光誌輪読法座~弥陀直々の名乗り~

 12月の華光誌輪読法座は久しぶりに平日の昼間の開催で、参加者は少な目。皆で、孤杉師の『弥陀の一心』を声に出して読み進む。  御文章『疫癘の章』は、別名『勅命の章』と呼ばれる。阿弥陀様が、蓮如様のお口を通して「我を一心にたのめ。必ず救うぞ」とのご勅命、ご命令が示されているのだ。 では、それをを教えてくださったのはどなたなのか。『蓮如上人御一代記聞書』に、次のような条がある。 蓮如上人が弟子の法敬坊に、「この弥陀をたのめということを、お教え下さった人を知っているか」とお尋ねになられる。法敬坊は「存じません」と答えると、「弥陀をたのめということを教えられた人は、阿弥陀如来である。阿弥陀如来が、我をたのめ、とお教えになっているのである」と。  もちろん、阿弥陀様のお心を取り次いで教えて下さったのは、お釈迦様。そして親鸞聖人や蓮如上人。しかし、それを何々聖人の話、何々先生の話と思って聞いてるうちは...

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終い弘法

 弘法さんとは、毎月21日は東寺での縁日で、親しみを込めて「弘法さん」と呼ばれている。日本で一番大きな寺社の境内の縁日だそうで、12月の「終い弘法」は20万人もの人が訪れる年中行事だ。ただ、緊急事態中は中止されていたので今年は数回しかなく、さすがに出店の数も人出も、かなり少なく感じた。海外からの観光客もなかったが、それでも少しは活気が戻っているように思えた。  連れ合いと娘は朝から弘法さんに出かけていた。それぞれお目当てがあった。着物関係の掘り出し物を探していてようで、同じ出店で合流したようだ。今年から着付け教室に通いだし、連れ合いはいまだに続けて通っている。  ということで、散歩方々、何を買うわけでもないが、少しぶらついてきた。この日は、有料拝観ゾーンにある国宝の金堂の薬師如来像が拝むことができる。司馬遼太郎原作の映画『燃えよ剣』では、この金堂の中でも撮影があり、薬師如来像の上から演...

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