『グリーン・ブック』

 今年のアカデミー賞の受賞作やノミネート作の主要な作品は、ほぼほぼ観た。作品賞は『グリーン・ブック』だった。  まだ黒人差別が顕著な1960年代の南部に旅する、天才音楽家の黒人男性とその用心棒兼ドライバーの白人男性のバディー(相棒)ロードムーピー(旅物)。さすがに、映像も、音楽も、ストーリーも、飽きることなく面白く、最後は幸せな気分になれるおすすめ映画。  何よりも二人の演技がよかった。水と油の二人のバディーで、差別を受ける黒人の男性が、知的、スマートで、冷静沈着で、堂々としているが、常に黒人としての差別を受けつづける男の覚悟を、マハーシャラ・アリが、孤高の威厳さ、天才の孤独を巧みに演じている。 一方 イタリア移民で「イタ公」と罵られる、労働者階級のヤサグレな男。無教養で、ガサツで、ケンカ早く、口は達者なので、常に腕力と、口先で問題を解決していく。これをヴィゴ・モーテンセンが、かなり増量(...

» 続きを読む

|

『ローマ』

 ベルリンでは金獅子賞、アカデミー賞では最多ノミネート、しかも配給がネット配信中心という映画『ローマ』を観る。  日曜日のレイトーショーで終了が0時をすぎるので、観客は誰もいなかった。すぐに中年のカップルがぼくの前の座席に座ったが、観客は合計3名。一度、大劇場で、ひとりで映画を鑑賞してみたいと思っているが、他にも1名や2名ということがあって、いまだに1人だけということない。  モノクロなのに、色彩が溢れてくる作品だった。カメラワークも秀逸で、映像も美しかった。冒頭も斬新な映像で、最初と最後、中盤にも、飛行機が頭上を飛んで行く姿が映し出されるのが、何かの暗示なのか印象的だった。  基本はネット配信用の映画で、劇場は限定的という代物だが、これこそ映画館の大画面で観る価値のある映画だと思った。  タイトルから、イタリアのローマを想像していたが、そうではなく、アルフォンソ・キュアロン監督が少年期に...

» 続きを読む

|

老兵は消え去るのみ

 館内引っ越しを繰り返して、いろいろなものを捨てた。  これは何かわかりますか?  空けてみたのがこれです。  平成の生れの方には分からないかもしれませんね。  正解は、豆炭「あんか」でした。  初代華光会館で、報恩講の時に、皆さんの足を温めきた「あんか」。報恩講の名物は、夜座の「ぜんざい」だった。夜座の間に、1階の台所で、「ぜんざい」のために餅を焼き、そして宿泊する人たちのために「あんか」の豆炭を焼くのが、婦人会の当番のたいせつな仕事でした。  またひとり、老兵が静かに消え去っていきました。...

» 続きを読む

|

転倒の姿

 工事中、お休みしていたピアノ教室が再開された。小学生の生徒さんが玄関に入った途端、「わー、きれいになったなー」と声あげた。「(ピアノ教室のある)3階の研修室も床の色が変わったよ」というと、「何色に成ったのかな? 青色がいいなー」といいながら、階段を駆け上がっていった。  新しくなって、古い机や家具が置くのがためらわれる。会館中が、傷つけないようにと慎重に慎重に、作業を進めている。なかなか時計も、カレンダーもかけられないでいるほどだ。  工事の中、廊下や階段のタイルカーペットを交換する作業の時、新旧のタイルカーペットの写真を取った。色だけではない、古いものは表面もツルツルでカチカチに なっている。だから古くなって捨てられていくのだが、それは、23年間、一時も休まず私たちを支えてくれたいのちである。ほんとうは、捨てられていくものを拝まなければならないのだが、新しくなったものを喜び、きれいだ...

» 続きを読む

|

内装工事終わる!

   約2ケ月に渡る内装工事が、やっと終わった。  今日は、細かな調整と、広島から建築士のM先生が来館されて、館内を細かく見て回られる。内装工事の最終点検であ る。  全館のクロス、床のタイルカーペット、畳の表替え、襖や障子、教室などの一部の天井、桟やドアの塗り直し、トイレの蛇口と床、それに設備として給湯器の交と、9割方の電灯がLEDに変 わった。  ずいぶん明るく、きれいになった。おかげて、永代経法要を迎えることができそうだ。ただ館内を引越した時の荷物は、まだ戻ってはいない。こちらも、連日、京都や大阪支部の皆様が助っ人にきてくださり、少しずつ片づき始めている。2階道場、3階研修場、講師室は、いつでも使用できる状態に戻った。  問題は、1階の庫裏のダンボールだ。永代経までは片づかないだろうが、分級座談会や就寝には使ったいただける。片づけは、永代経のちの連休中、ボチボチと行う予定ではいる...

» 続きを読む

|

福岡での九州支部法座

 今週末は、福岡での九州支部法座。昨年に続き、A家が会場となる。12階の自社ビルの最上階が会場である。まだ新築なのできれいで、眺望も素敵だ。ここにお念仏の声がこだまする。そのことが一番すばらしい。  初めて参加される若い方があった。たぶんこれきりにならず、ご縁が深まることだと思っている。20年ぶりに参加の古い同人(伊藤康善先生にあっている)もあったし、1年ぶりに参加された学生さんもある。人数は多くはないが、聞法の長短、参加の思いはそれぞれ違う。焦点をどこにあてるのかで、法話難しかった。  ただ、すべての方が、「仏の力で参りきて、喜び、敬い奉る」法の仲間である。皆さん、それぞれの仏縁が熟して、ここに足を向けられたのである。  娑婆往来八千遍。釈尊の身命が捨てられた場であるからこそ、ここで法座がたつのである。考えれば不思議なことだ。お寺でもなければ、法事でもない。それがマンションの12階で、ご...

» 続きを読む

|

希望舞台公演にむけて

ちょうど1年前、東京の築地本願寺のホールで芝居を見た。水上勉作の『釈迦内柩唄』の公演だ。今回は、連れ合いが京都での公演に向けて、毎日、走り回っている。会合や集会の場でPRしたり、紹介された方にあってチケットの販売や宣伝をお願いして回ってる。出演者でもあるが、本公演の責任者であり、制作のために頑張っているのだ。 どれだけ賛同者を集められるのか。また熱をもって公演に協力してもらえるの方があるのか。客層ひとつでも、大きく舞台の善し悪しに影響が生まれていくるという。それには、熱心な支援者ひとりでも多くいることが大切だ。そのご縁づくり、ネットワークづくりのためである。興味だけでは、有料(3000円)のチケットは購入してもらえないのだ。 七条堀川にある興正会館にもポスターが貼られていた。今回は、東本願寺にある「しんらん交流館」公開事業ということで、真宗大谷派が共催になっている。また、真宗教団連合や全日...

» 続きを読む

|

お旅所の桜

今年の冬は、暖冬だった。ただ乾燥ぎみで、手足(特に足)の乾燥肌でかゆみが続いて、掻いて炎症を起してしまった。 滅多に病院にはいかないが、久しぶりに皮膚科に入った。歯医者以外院にいくのは、5~6年ぶりか。珍しく、弱めの ステロイドも塗った。1週間で回復して、薬は不要と言われて、すぐに収まった。 帰路に通った松尾神社のお旅所。桜がきれいだった。西大路七条界隈は、松尾神社の氏子町ということなのだろう。 4月に入って寒くて、桜は長持ちしているようだ。 ...

» 続きを読む

|

大仏の日に南都仏教の話

 「昨日、4月8日は花祭りでしたが、今日(9日)は、何の日がご存じですか?」と、ご講師。 「ここに来る時に、車のカーナビが、「今日、大仏の日です」と教えてくれました。それで調べたら、752(天平勝宝4)年のこの日に、奈良・東大寺の大仏開眼供養が行われんですね」と。  知りませんでした。 決して、余談ではない。東大寺に関連する話題だった。  2年間をかけて、東大寺の碩学 凝然大徳の『浄土法門源流章』を読み終えて、今年から永観(ようかん)律師の『往生十因』を原文(漢文)で講読するという。それに先駆けて、南都浄土教の概観の講義があった。  日本の浄土教には、叡山浄土教、南都浄土教、そして密教浄土教の流れがあるが、互いに関連しあいながら流れている。ただ、南都といえば「南都六宗」、三論宗、法相宗、倶舎宗、華厳宗、成実宗、律宗であるが、三論の寓宗である成実、法相の寓宗である倶舎を除くと、実質的には四...

» 続きを読む

|

花祭りに道場が整う

 4月8日は、釈尊の誕生日である「花祭り」である。  日本では、当たり前に思っているが、南方の仏教国では、4月8日ではない。また名称も、ウエサク祭 と呼ばれているが、、。  その4月8日に、2階の道場の襖と畳が入った。いつも会館の掃除をしてくださる京都の同人の方が、新調なった道 場を眺めて、「改めて心機一転で、聞かせてもらいたいですね」と言われていた。  新会館の再建の時、道場の畳をお世話くださったのは、日高支部の皆さんだった。そこに高山支部のHさんによる仏壇が収まった。道場が完成したとき、日高支部の当時の支部長さんのUさんが、仏壇に手合わせて、「先生、ほんとうによかったです」と、涙を流しながら喜んでくださったのを思い出した。  昨日は、大阪や京都支部の有志の方々が、汗を流して、道場に仮置きしていた本や家具を運んでくださった。  そんな皆さんの念力によって、念仏精舎は相続されてきたのであ...

» 続きを読む

|

和歌山寺院布教

 昨日、家庭法座の会場を提供くださったOさんと一緒に、和歌山市冬野のお寺を目指す。Oさんとは、3月の生駒での家庭法座、名古屋での仏の子供大会と、3週連続の車での旅、しかも、法座は2日連続でご一緒される。  冬野のこのお寺を訪れるのは、2回目だ。それも大昔。まだ大学生の頃に、子供会のお手伝いをさせてもらったのだから、40年前になる。その後、内観に力を入れられるようになってが、それに対する父の態度が厳しかったこともあって、ご縁が遠くなっていた。  もともとは、曾祖父の方が伊藤先生の親友であったことから、ご縁が始まる。今のご住職の坊守様は、学生服姿の母を知っているというのだがら、たいへん古いご因縁である。ぼくも、先代の女住職、また今の娘さんである坊守様には、ずいぶん可愛がってもらった。学生時代、和歌山での子供大会での会場探しの時には、一緒に会場を何カ所も探して回った。  仏の子供大会では、お...

» 続きを読む

|

選挙と夜桜と

     O家の帰路、東寺を経由して、ブラブラ帰る。東寺が夕陽に映えてきれいだった。 帰宅し、母を乗せて期日前投票に向かう。また東寺の前を通ったら、夜桜見物の長蛇の列にびっくりした。サクラのライトアップ中だが、今日が満開、しかも土曜日、陽気もいいと、好条件が重なった。入場口の東門から始まり南門まで列が続いている。東寺の有料区間の境内は、それほど広くはないが、こんなに大勢の人が押しかけているのに、驚いた。もちろん、夜桜は見ていない。  さて、統一地方選挙である。京都市南区は、京都府議は無投票なので、自民、共産、公明で決まっていた。  京都市会議員のみを投票する。3人で出向いたが、アッという間に終わった。 翌日の結果では、こちらも前回と同じで、自民2名、共産2名、公明1名という現職の当選。府会も市会も、政党の構成は同じた。  それよりも、驚いたのは、投票率の低下だ。市会はとうとう40%を切...

» 続きを読む

|

«盛況だったO家家庭法座